京都発 NPOです 【37】  「おばあちゃんの知恵袋」に

                 乳幼児の救急法を学ぶ会  谷舗 由紀子さん (代表)

                  京都新聞 2001年9月14日付け朝刊より


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―発足の経緯は。

 「乳幼児の救急法はまだまだ知られていません。子供は思いがけないところで、命にかかわる緊急事態を引き起こします。おもちゃの誤飲や浴槽への転落など、身近な危険から子供を守る配慮はもちろん、救急車が到着するまでに現場にいる人間が適切な対応をとれるようにしたい。保育関係者や母親ら10人が呼び掛け発足しました」

―子供の緊急事態は大人とどう違うのか。

  「さっきまで元気で遊んでいた赤ちゃんの呼吸が、寝ている間に突然止まってしまう乳幼児突然死症候群(SIDS)が全国で年間四百件近く起きている。そうした場合の心肺そ生法ひとつとっても、大人と幼児では違う。大人の時は両手で力を込めて胸を押すが、赤ちゃんの場合は中指と人差し指の二本だけを使う。実技を通し、乳幼児だからこその救急ノウハウを学びます。実際の場面で冷静に行動できるための、学習活動を支援をしたい」

―現在の活動は。

 「春と秋の年二回の講演会と、年四回の会報発行が中心です。講演会では、 医師や市消防局の職員を講師に招き、人形を使った心肺そ生法や適切な119番 通報の仕方などを実技を通じて学びます。発熱時に何をすべきか―など普段の子育てで起こりやすい問題も扱いたいと思っています」

―NPO法人になって変わったことは。

 「社会的な認知度が向上し、講演会に一般の人たちが気軽に参加してもらえるようになった。ただ、会の運営は会員の協力金(年間一口百円より)で賄っており、財政時に運営が苦しい」

―今後の活動目標は。

 「会員には保育士、母親、栄養士、教師、医師ら多様な職種の人がいる。会員 を増やし、ネットワークを広げたい。核家族が増え、隣近所のつながりが薄れて いる中、子育てに不安を持つ親は多いはず。『おばあちゃんの知恵袋』のような 会にして、安心して子育てできる手伝いをしたい」

データ : 1999年6月に発足し、翌春、NPO法人に。会員125人。救急法の講演会などで安全を守る方法を学び合う。
事務局は京都市右京区太秦安井二条裏町9−4。
                                   連絡先は 電話 075(811)5596